2025年12月16日

こんにちは、沼津せせらぎ歯科クリニック 院長の田中です。
近年、紙巻たばこから加熱式たばこに切り替えたという方が増えています。「タールが少ないから健康的だ」といったイメージをお持ちかもしれませんが、たばこ製品と歯周病の間には、種類を問わず密接な関係があります。
今回は、喫煙習慣が歯周病をどのように悪化させるのか、そして加熱式たばこを使用している方々が特に注意すべき点についてお話しします。
むしばむサイクル:喫煙が歯周病を悪化させるメカニズム
歯周病は、歯周病菌によって歯茎や歯を支える骨が炎症を起こし、最終的に歯が抜け落ちてしまう病気です。
歯周病について:実は国民の8割が注意すべき病気って知っていましたか?
喫煙習慣は、この歯周病の進行を「加速」させ、「症状を隠す」という2つの影響をもたらします。
1. 免疫力の低下と細菌の活性化
たばこの煙に含まれるニコチンやタール、その他の有害物質は、お口の中の粘膜や細胞に直接ダメージを与え、免疫機能を低下させます。その結果、歯周病菌に対する抵抗力が弱まり、細菌が活発に活動しやすい環境を作ってしまいます。
2. 「症状を隠す」カラクリ
喫煙による最大の影響の一つが、血管の収縮作用です。 ニコチンが血管を縮めることで、歯茎への血流が悪くなります。
本来、歯茎が歯周炎を起こすと、それを治そうと血管が広がることで歯周病菌と戦う免疫細胞が歯茎に集まり、「腫れ」や「出血」といったSOSサインを出します。しかし、喫煙を続けていると血管が収縮した状態が続くため、歯周病が進行していても出血しにくくなる。治すための免疫が届かなくなるのです。
つまり、痛みや腫れといった自覚症状が出たときには、すでに歯周病がかなり進行しているというケースが非常に多く、治療が難しくなる原因となります。
加熱式たばこは本当に安全か?
「紙巻たばこに比べてタールが少ない加熱式たばこなら大丈夫だろう」と考えるかもしれません。しかし、現在の研究では、加熱式たばこも歯周病のリスクを高めると考えられています。
変わらないニコチンの影響力
加熱式たばこにも、ニコチンは含まれています。
前述した通り、血管収縮作用は、ニコチンによって引き起こされます。したがって、加熱式たばこであっても、紙巻たばこと同様に歯周病の症状に気づきにくくなるというリスクは残ります。
口腔内環境への複合的な悪影響
また、加熱によって発生する蒸気に含まれる化学物質が、口腔内の粘膜や歯茎に悪影響を与える可能性も指摘されています。
加熱式たばこは比較的新しいため長期的な影響については研究途上ですが、「たばこ製品である以上、口腔内環境に害を及ぼす」という認識が重要です。
早期の「専門的なケア」があなたの歯を守る
喫煙習慣がある方は、歯周病の進行スピードが速く、自覚症状が現れにくいというハンデを負っています。
「まだ大丈夫だろう」という自己判断は、歯の寿命を縮める致命的な判断となりかねません。
沼津せせらぎ歯科クリニックでは、喫煙習慣のを考慮し、以下のような専門的なケアを提供しています。
徹底した歯周病検査: 血管収縮で隠された歯周ポケットの奥の炎症や骨の状態を詳細に把握します。
専門的なクリーニング: 歯周病菌の温床となる歯石を徹底的に除去します。
個別のメンテナンス計画: 喫煙によるリスクを考慮し、より短い間隔での定期的なチェックと、ご自宅でのセルフケアのアドバイスを実施します。
📞 最後にご自身の歯と未来を守るために
喫煙は、歯周病治療において最も大きな「壁」の一つです。しかし、禁煙は難しく、すぐに変えることができない方もいらっしゃるでしょう。
大切なのは、習慣を変える努力と並行して、専門家による徹底した管理を行うことです。
私たちは、あなたのライフスタイルを否定せず、現在の状況で最善の治療・予防策をご提案します。
「症状がないから」と放置せず、専門的な視点でのチェックをぜひ一度ご検討ください。
沼津せせらぎ歯科クリニックは、あなたの健康的な毎日をサポートいたします。お気軽にお電話、またはホームページからご予約ください。